設立趣意

「市民政治オンブズマン」の設立について

趣旨

  1. 日本国憲法は「国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使」すると定めている。政治権力の正統性の基礎が国民の合意にあり、国会議員等の政治家たちは国民の代表として国民の信託によりその権力を行使するという点は、民主政治の普遍的な基本原則である。

  2. しかるに、最近のわが国政治を見る時、国民の代表者たる政治家たちは、その権力があたかも自己の私的な所有物であるかのような感覚で、国民を無視して密室の内部でその権力を行使している。議会制民主主義における国民のコントロールの機会である選挙も、私物化された密室政治の中でその執行を停止され、形骸化されている。

  3. このような状況の中で、国民の側からの政治に対するチェック機能は十分に果たされて来なかった。密室政治は国民のコントロールを離れて自由に連立政権を組替え、国民の目の届かぬところで総理大臣という最高政治指導者を選出し、こうして議会制民主主義を支える国民主権の大原則が無視されて来た。

  4. 密室状況の中で急展開する政治から国民の利益を守るために、密室政治のスピードと同じ速さで国民の声を公的な場所で表明し、国民の利益を守る組織の確立が急務である。地方自治において「住民の日常的参加」が強く叫ばれて来たが、国政においても「国民の日常的参加」の組織を考える必要があろう。

  5. 「市民政治オンブズマン」は、この要請に応えるために設立される。現実政治に大きな発言力を持ち、それ故に民主政治の維持に責任を持つべき知識人や言論人が、密室政治の展開のスピードに対応出来る速さで、インターネットフォーラム等で表明される国民の意思を集約し公的な形で表明し、国民の利益を守ろうとするのである。

組織

  1. 「市民政治オンブズマン」に参加する知識人・言論人は、当面「日本政治の現状を憂える緊急アピール」賛同者とするが、新規加入者を拒否するものではない。

  2. 「市民政治オンブズマン」は、参加する知識人・言論人のゆるやかな連帯組織であり、さまざまな政治問題に対し、インターネットやファクス等の手段で会員間の迅速な意見の集約を図り、その見解を公的に表明する。

  3. 「市民政治オンブズマン」は国民の側に立ち、国民の利益を擁護することを第一に会員間の多数意見を集約して公表するが、会員各自は必ずしもその集約意見に拘束されることはない。会員は、「市民政治オンブズマン」の共通見解のいかなる部分に対しても、自己の態度を留保する権利を有する。

  4. 「市民政治オンブズマン」の代表は複数とし、任期2年、その発足に際しては「日本政治の現状を憂える緊急アピール」呼びかけ人を含む数名を代表として選出する。

  5. 「市民政治オンブズマン」の事務局は、当面、日本政治総合研究所内に置く。

「市民政治インターネットフォーラム」の設置について

趣旨

  1. これまで知識人や言論人は一般国民と距離を置き、一般国民とは離れた場所で独立してその影響力を行使して来た。このような知識人や言論人のあり方は十分に理解できるものであるが、そのために一般国民は、知識人の持つ専門知識や言論人の持つ発言力の支援を得ることなく、密室の中で急展開する政治を傍観し、権力の前で立ちすくむだけという孤立無援の状況に追い込まれて来た。

  2. このような状況を改善し、権力の側が国民を無視して一方的に密室政治を展開することを防ぐために、知識人や言論人は、その独立性を確保しながら、国民とどのようにより密接に結合することが出来るかを真剣に考えるべき時が来ている。

  3. 恣意的な権力の行使からどのようにして国民の利益を守り、議会制民主主義において国民のコントロールを再確立するかを考える時に、死活的に重要な要素は、スピードである。国民を無視して密室政治が急展開して行く時、その速さに対抗できるだけのスピードで、国民の声が有効に表明されなければならない。

  4. 知識人や言論人と一般国民とを結ぶ組織として、「市民政治インターネットフォーラム」の設置が考えられるべきである。このフォーラムでの討論を通して一般国民はその政治に対する見解を表明し、知識人や言論人はその討論の内容から国民の声を知ることが出来る。また、知識人や言論人がそのフォーラムで発言し助言をすることで、一般国民は知識人の専門的知識や言論人の経験と影響力を利用することが出来る。

  5. 「市民政治インターネットフォーラム」における知識人や言論人と一般国民との結合が双方向的(インタラクティーヴ)であることを、十分に評価しなければならない。この両者の結び付きの新しい形は、これ迄の、知識人や言論人が一般国民に向かって一方的に説得を行うという両者の関係を、根本的に変えるものである。「市民政治インターネットフォーラム」は、知識人や言論人が一般国民と共に新しい民主主義のあり方を模索する場でもあると言えよう。

組織

  1. 「市民政治インターネットフォーラム」は、自由書き込み形式のインターネット掲示板の形式を採用する。

  2. 「市民政治インターネットフォーラム」の運営は非営利とし、「市民政治オンブズマン」が責任を持つ。「市民政治オンブズマン」代表は、人権侵害や犯罪行為誘発等のおそれのある書き込みに関しては、これを削除する権利を有する。

  3. 「市民政治インターネットフォーラム」は公開を原則とする。「市民政治インターネットフォーラム」において公開された内容は、すべての市民、すべての言論機関がこれを無償で利用することが出来る。

  4. 「市民政治インターネットフォーラム」の開設に際しては、非営利組織の日本政治総合研究所の協力を得る。

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Status: Since 2002/01/01. Update 2002/01/01.